口内炎を起こす疾患

口内炎は、口の中を誤って噛んでしまったり、口の中が不衛生であることなどの口腔内での原因によるものだけではなく、口の中の状態に関係なく、身体の疾患が原因で口内炎ができてしまう場合もあります。

 

●ベーチェット病
ベーチェット病は、アフタ性口内炎が主な症状のひとつとなっています。ベーチェット病の初期症状として出ることが多く、患者のほとんどが発症します。治療をしても、何度も発症を繰り返します。一般的なアフタ性口内炎と同じ症状を現しますが、頻繁に繰り返す場合は、注意が必要です。

 

●手足口病
手足口病では、小さな口内炎が大量にできてしまう病気です。口内炎だけでなく、手足に水泡(水ぶくれ)ができたり、風邪のような症状が出ます。ウィルス性の病気で、子供に発症することが多く、うつることもあります。たくさんの口内炎によって、口の中の痛みがひどく、食事を受け付けないこともあります。子供がかかりやすい、はしかやしょう紅熱が原因で、口内炎になることもあります。

 

●ヘルパンギーナ
ヘルパンギーナという、こちらも子供に多くみられる病気で、口内炎を起こします。口内炎ができる場所に特徴があり、のどの奥の方に、小さな口内炎ができ、左右対称に現れることがあります。

 

●ガンや糖尿病など
ガンやエイズ、糖尿病などは、自己免疫力が低下することによって、雑菌がたくさんいる口腔内が炎症しやすくなり、口内炎になりやすいといわれています。ガンの一種である白血病では、初期症状で口内炎ができることがあります。その他にも、尿毒症や潰瘍性大腸炎、クローン病など、さまざまな疾患が原因で口内炎は起こります。

 

口内炎ができた場合、それが、疲れや栄養不足によるものなのか、何かしらの疾患が原因なのかは、見た目などでは判断できません。一度に大量にできたり、治っても繰り返す、なかなか治らない場合などは、重大な疾患が隠れている可能性もありますので、自己判断はせずに、病院で診察・治療を受けることが大切です。